とある縁から、「スクモレザー(SUKUMO Leather)」で出来たラウンドファスナーを頂くことになりました。
なので、さっそくスクモレザーについて調べてみたのですが、情報やエイジング画像がまったくありません。
「これ、すごく良い革なのに情報が無いのはもったいないなー。」
ということで、実際に使っていきながら情報をまとめていきたいと思います。
日本らしい和のテイストを持った革なので、好きな人にはたまらないはず。
高級な部類の革になってしまうため値段も少々お高めなんですけど、その分満足できるいい革ですよ。
スクモレザーの詳細
レビューに入る前に、スクモレザーを少し説明させてください。
あまり馴染みのない名前なので、革が好きな人でも聞いたことがないかもしれません。
とてもマニアックなのですが、日本人に馴染み深い天然の「阿波藍(あわあい)」で染色された貴重な革です。
藍で革を染めるのは技術的に難しいとされていて、職人が心血注いで作り上げた技術の結晶なのです。
深く優しい青色がキレイですね。
【参考】【藍染】日本伝統のスクモレザー(SUKUMO Leather)とは
今回レビューする財布の詳細は?
さてさて、今回の財布はセレクトショップ「Mens Leather Store(メンズレザーストア)」の限定販売品。
Bluestone(ブルーストーン)というブランドのラウンドファスナーです。
値段は張るものの、かなり気合を入れて細部までこだわり抜いて作られています。
ほかにもデニムと組み合わせたリーズナブルな仕様の財布など色々あるので、気になったらぜひチェックしてみてくださいね。
・色が2種類
Bluestoneのラウンドファスナーは色が2種類あります。
- ai(藍)は、ジャパンブルーと称される古来より慣れ親しんだ色味。
- hanada(縹)は純粋な青の色味。
藍染めのエイジングを楽しむなら、色味の薄いhanadaの方が楽しそうですね。
僕が今回レビューするのは、aiの方です。
後でたくさん写真が出てきますが、こちらもいい色してますよ。
Bluestoneのラウンドファスナーレビュー!
と、前置きが長くなってしまいましたが、さっそくレビューしていきましょう。
今回のラウンドファスナーは、
- 外装にスクモレザー
- 内装とパイピング部分にはヌバックゴートという山羊の起毛革
が使われています。
パッと見ただけではただの青い財布にしか見えないのに、素材は超マニアックなので思わずニヤリとしてしまいます。
エイジングしていくとまた変わった表情が出てくるんでしょうね。
・ラウンドファスナーの外装
まずは一番気になる外装から。
一発目、手に持った瞬間から違いが分かりました。
スクモレザーの手触りは独特で、温もりのあるふんわりした質感です。
手触りが気持ちいいおかげで、手に持っていると革じゃないような不思議な錯覚になります。
まだ本格的に使っていませんが、ブライドルレザーのように堅牢ではなく、柔らかくてしなやかな革です。
公式サイトだとステッチ(縫製)がよく見えませんでしたが、実物は歪みもなく綺麗なステッチで大満足です。
パイピングが使われているラウンドファスナーは見たことなかったんですけど、思ってたよりカッコ良くてグッときます。
・ラウンドファスナーの内装
内装は普通のラウンドファスナーとほとんど同じです。
が、大きな違いとして、今回の財布は内装にヌバックゴートが使われています。
質感でいえばスクモレザーの手触りの方がいいので、すごい・・・とまではいきませんが、スクモレザーとのコントラストはとてもオシャレです。
(※余談ですが、ゴートレザー(山羊革)は、高級ブランドの手袋やバッグに使われるぐらい丈夫な革なのですよ。)
小銭入れは片マチで大きく開くため使いやすいですね。
ラウンドファスナーは収納力が大きいので、カードがたくさん入ってとても便利です。
・カードケース周りとか
カードは全体で8枚入るようになっています。それにプラスして札入れが4ヶ所。
あとは、カード入れの後ろにもフリースペースが2ヶ所あります。レシートなど細々したものを入れておくのにちょうどいい感じですね。
今まで見てきたラウンドファスナーの中でも収納部分は多い方だと思います。
・ファスナー部分の詳細
公式サイトのラウンドファスナーは、ファスナーが波打っているように見えましたが、実物はまっすぐで問題ありませんでしたので一応。
ファスナのーメーカーは安定のYKK。
務歯は鈍い光沢のメッキなので、悪目立ちせずにすごくスクモレザーのカラーに似合っていると思います。
ファスナーの引き手が長いのでちょっと違和感を感じました。(追記:引き手の長さは数日使っているうちに慣れました。)
耐久性に問題はなさそうです。
小銭入れの方の引き手はメッキでカッコイイし、サッと引ける実用性があっていいですね。
・ロゴマークの位置
ロゴマークは自己主張が控えめで、2ヶ所にあります。
小銭入れの側面にBluestoneのロゴと、
札入れの奥にひっそりもう一個スクモレザー(?)のロゴがあります。
この部分は気が付かない人も多いでしょう、見つけた時につい嬉しくなってしまいますよ。
スクモレザーのメリット・デメリット
スクモレザーの財布を使ってみて感じたメリット・デメリットです。
ほかに無い素材のため、色々と言いたいことはありますが一般的な内容でとどめています。
次回、エイジング記録を書く時に色々とまとめて書きますね。
・スクモレザーのメリット
本来なら、革を藍で染めると硬くなって使いにくくなるのですが、スクモレザーは特別な工程を踏むことによって生まれた奇跡の革。
- 変わった革や、珍しい革が欲しい人
- 日本古来のモノが好きな人
という人におすすめの革です。
決して派手すぎず控えめな青色は見ていて気持ちが落ち着きますね。(海外ではジャパンブルーと呼ばれているようです)
個人的にもすごくいい革だと思うので、知名度もこれからグングン上がってくるのではないでしょうか。
・スクモレザーのデメリット
阿波藍…というか、藍染め自体が色落ちや色移りしやすい染料です。
エイジングが楽しめる反面、白いパンツなどを履くときは色移りに注意した方が良さそうですね。
また、情報がほとんど無いため、色々と手探り状態になってしまうのもデメリットかも。
値段の高さも気になりますが、藍染+ゴートヌバックなんてとことん贅沢な仕様なので、ある意味しょうがない部分でしょう。
スクモレザーの手入れ方法は?
クリームとか塗った方がいいのかなーと思っていたら「クリーナーやクリームは使用しないでください。」と注意書きに書いてありました。
手の脂だけでいいそうなので、しばらくはスリスリと撫で続けます。
しばらく様子見して、気になったら色々と試してみようと思います!
※クリームを使わなくていい理由はすぐに分かりました。詳しくは↓エイジングで。
スクモレザーのエイジング
・使い始めて約1ヶ月目
ただでさえ情報のないスクモレザー。経年変化が気になりますよね。
僕の手持ちの財布が多すぎて、自分でエイジングさせるのは難しかったため、仲の良い友だちに預けて使い込んでもらってました。
毎日ヘビィに使ってくれてたみたいで、激渋な変化を見せてくれましたよ!
新品のときから考えられないほどのツヤが出てきています。
藍染ってすごい!
じつはスクモレザーの色合いを写真に写すのがすごく難しくて、画像全体の中で↑の色合いが一番実物に近いです。奇跡の1枚です。
内装の山羊革もいい感じです。
ちょっとピントがずれてて見にくいですが、側面もスキがなくていい感じですね。
ファスナーの色合いがカッコイイんですよね。エイジングが進むたびに鈍く光るのすごく良い!
・使い始めて約3ヶ月目
3ヶ月後の様子なんですけど、ほとんど1ヶ月目と比べてほとんど変化が無いように感じました。
使い始め→1ヶ月後の変化量がすごすぎたせいかもしれませんけど。
実物はキャンディカラーのように透明感のあるツヤですが、どうやっても写真に撮ることができなくて悔しいです。めっちゃキレイなんですよ、これ。
個人的には財布下部のツヤ感も気に入ってるんですけどね。
残念なことに、写真に撮るとツヤ感が30%減です。泣
これは至近距離で撮った画像ですが、何色か重なっているのが分かりますか?
ムラになっているわけじゃなくて、何層も色が乗ってツヤになってる感じです。伝えるのが難しいなぁ。
内装は相変わらずキレイです。
外側と比べると変化がないのが逆に嬉しいですね。
小銭入れ部分の汚れもほとんどありません。丁寧に使ってもらってるようで安心しました。
それにしても、相変わらずファスナーがカッコイイですね。
まとめ
今回、このスクモレザーのラウンドファスナーを人から頂く機会がなければ、実際に使うことはなかったかも知れません。
ですが、使ってみて分かるスクモレザーの良さ。
- スクモレザーの色味
- 手触りの気持ちよさ
- 縫製の丁寧さ
なにより、スクモレザーの質感が素晴らしすぎて眺めているだけで、フフって笑みが溢れます。
コードバンのように気構えなくてもいいので、万人受けするところもポイントですね。