デザイナーズブランドでは、通常の財布と比べて変わったものを数多く作っています。
その中でもノーノーイエスの所作ほど変わった作りをしている財布はそうそうないでしょう。
大切なお金を革で包み込んでしまう、という大胆な発想。
所作は、日本人らしい、細やかな思いやりを体現している革財布なのです。
所作(しょさ)の財布とは
No,No,Yes!(ノーノーイエス)というブランドが作りあげた「所作」。
お祝いを包む袱紗をモチーフに、革でお金を包み込む少々変わったデザインになっています。
なんとこの所作、ジャパン・レザー・アワード2009で最優秀グランプリに輝いた上、さらにルーブル装飾美術館で展示されていたほど、世界でその高い芸術性を認められているのです。
No,No,Yes!自体はビスポーク(オーダー製品)の革ジャンなども作っている、アート気質なレザーブランドです。
社名の由来は、「反対(NO)の反対(NO)は賛成(YES)なのだ」や、禅の「否定(NO)を持って肯定(YES)する」という風にいくつかの意味を持っているようですね。
所作のおすすめポイント
所作とは、動作を表す日本語の1つです。
そんな古風な名前を付けられた革財布を、一言で表すなら「侘び寂び」。
金具をほとんど使わない、革だけで折られた折り紙のような立ち姿に心が惹かれます。
世界が認めた芸術とも呼べるほどの完成度。
その美しいフォルムは、使う人の行動まで美しくしてくれそうです。
所作は素材にこだわる
所作は見た目だけでなく、素材にもこだわりがあります。
国産のピット槽で手間暇かけて鞣されたヌメ革を、さらに革の表情を生かした水染めで仕上げています。
水染めは革本体のシワやキズを隠さない、柔らかい色合いと自然な表情が特徴ですね。
なので、使っていくうちに革のアジも出てきて、ますますカッコ良くなってくる仕様になっているのです。
(※国産のピット槽で鞣されたヌメ革は、作れるタンナー(革業者)が少ない貴重な革です。)
所作には糸が使われていない
所作は折り紙のように折りたたむので、縫い糸が一切使われてない珍しいスタイルの財布です。
複雑に革を折りこんで作られているので、縫い糸がほつれて財布がダメになる、といったことがありません。
ただし、解けないよう一点だけ小さなボルトで止められているので、純度100%の革財布というではないですね。
ちなみにボルトは「抜けにくい特殊なボルト」が使われていて、使用中に緩む心配はありません。
所作は袱紗(ふくさ)をモチーフに作られた
所作のデザインは、昔の人が良くお祝いなどで贈り物をする時に使っていた袱紗(ふくさ)をモチーフに作られています。
今では結婚式などの冠婚葬祭でたまに見かける程度になりましたね。
袱紗にはお祝いを汚さないように品物を包みこむ優しさと、相手を思いやる気持ちが込められています。
所作の美学とは
所作は、使う時に自然で美しい動作になるように考えられて設計、デザインされています。
日本人の美意識にスッと入り込んでくる。
そんな相手への思いやり、気配りといったマナーから所作の美学が生まれているのです。
所作の気になるポイント
練りに練られたデザインなのですが、左利きの人には使いにくいようです。
どうしても左利き用が欲しければ、公式サイトからオーダーすることもできるみたいですね。
また、WEB上で見るとスッキリした形にみえますが、手に持ってみると普通サイズの長財布と変わりません。
もし小さな財布を探しているなら、サイズに気をつけて下さい。
所作のおすすめ財布
風変わりなフォルムと良い革質で、お手頃な値段が魅力的です。
ネタに使っても面白いと思いますが、意外と中身はガッツリ本気仕様の作りなので、どうせならトコトン使い倒して下さい。
ヌメ革の水染めなので経年変化もバッチリ。
これは使い込んだら絶対カッコイイですよね。
所作 ロングウォレット
所作 | 長財布 |
---|---|
仕様 | 札入れ、小銭入れ、カード8 |
サイズ | 190x110mm |
素材 | 牛革(ピットヌメ) |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥ 20,000 |
所作シリーズを楽しむなら間違いなくナンバーワンはこの長財布でしょう。
大きさ、質感、形、値段、全てが丁度いい革財布です。
不思議な造りをしていますけど、普通の長財布と収納力が変わらないので、開く動作に慣れれば普通に使いこなせると思います。
余分な加工をしないことで、革本来の良さをこれ以上ないくらい引き出されていますね。
所作はカラーバリエーションも豊富で、ほかにもゴールドやシルバーなどの普通は革財布に使われないキワモノカラーもあるんですよ。
所作 ショートウォレット
所作 | ショートウォレット |
---|---|
仕様 | 札入れ、小銭入れ、カード6 |
サイズ | 115x105x20mm |
素材 | 牛革(ピットヌメ) |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥ 15,000 |
二つ折り財布・・・というか、実際には三つ折財布に近いデザインです。なので、名前もショートウォレットと呼ばれていますね。
厚みが普通の二つ折り財布と一緒か少し薄いぐらい、コンパクトで邪魔にならないのがGOOD。
値段もかなり抑目で、コスパも上々です。
長財布と比べたらちょっと侘び寂び感が薄い気もしますね。
でもその分、小洒落たギミックにワクワクできますよ。
何気に忍者の持ち物のような見た目をしているので、外国の方にも喜ばれると思います。
所作 カードケース
所作 | 名刺入れ |
---|---|
仕様 | カードポケット |
サイズ | 120x65mm |
素材 | 牛革(ピットヌメ) |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥ 9,000 |
色使いがド派手な名刺入れです。
これを使うとめっちゃ目立ちますね。
営業やっている人は飛び道具的に使うとに印象に残ってバッチリです。
しかし、使いドコロを間違えると自分が飛ばなきゃいけなくなるかも(笑)。
名刺入れとしては難しいと思いますが、カードケース代わりに使えば絶対にカッコ良いですよね!
ユニセックスということなのですが、和服姿の男性なんてすごく似合うんじゃないかなぁ。
No,No,Yes! の関連WEBサイト
所作を作っているNo,No,Yes! の関連サイトを集めました。
公式サイトから見られるオーダー革ジャンもかなりイケてます!
■No,No,Yes! 公式サイト
https://www.nonoyes.co.jp/
■No,No,Yes! Facebook
https://www.facebook.com/nonoyes.leather
■No,No,Yes! Twitter
https://twitter.com/NoNoYes_Tokyo
■No,No,Yes! Instagram
https://www.instagram.com/nonoyes_com/
■No,No,Yes! You Tube
https://www.youtube.com/user/nonoyesfilm
所作のエイジング
所作の経年変化集を作りましたので、宜しければご覧ください。
まとめ
正直、作りが複雑すぎて良く分からなかったのですが、動画を見たらスッキリ。
現代アートってこんな感じなのかなっていう不思議な感覚になりました。
支払いの時にこれを使っていたら間違いなく注目されてしまいますね。
使いにくそうですが慣れの問題だと思うし、それに所有感がすごくいいと思います。
こういったコンセプトの財布って数が少ないですから。
財布を開いてお金を取り出すまでの動作が美しいおかげで、男性よりも女性に人気があるようですね。
ということで、一風変わった革財布の所作でした。
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