さて、今回はいつもと変わって、革小物に使われている革は食べることが出来るのかという考察です。
そして最初に断っておきますが、食文化の発展している現代において、わざわざ食用ではない革を食べるということはオススメしません。
ちなみに僕もまだ食べたことが無いのであしからず。たまにカジッているんですけど、それもやめたいと思っていますしね。
革は食べられるのか
昆虫食などの悪食が流行っているので、革を好んで食べる人がいても良いと思うんですけど、なかなかそんな猛者はいませんね。
元々は生き物の一部なんだから食べる事が出来るのは分かっているんですけど、いざ食べて良いよってなると絶対に困ると思うんです。
だって、革って硬そうじゃないですか。
出会いはあの漫画
少年ジャンプで連載中の「こち亀」の話の中で、主人公の両さんが革靴を食べる回がありまして、ずっと印象に残っていました。(参考:48巻)
たしか、両さんがギャンブルで散財してしまい、道ばたの雑草をかじったり、警察支給の革靴を煮て食べようとしていたんだと記憶していますけど、結果的に靴が合皮だったので食べれずに吐き出しました。
この時に「本物じゃない(合皮)から食べれない」というようなセリフを言っていたような気がします。
なので、当時の僕は「本革のブーツは食べられるんだ」って勝手に思っていました。
大人になったら本革のブーツを煮て食べるのが憧れでしたし(笑)。
あのチャップリンが革靴を食べた!?
という訳で、ふいに思い出したら気になってしょうがないので、本革のブーツが食べられるかどうか調べていたのですが、結果的にブーツを食べた人を見つけることは出来ませんでした。ショック!
しかし、チャップリンが映画「黄金狂時代」の中で食べていたという話を見つけました。基本的に煮て食べるみたいですね。
ビーフジャーキーみたいに生でガジガジ行けるもんだと思っていましたけど。
革を食べる前に注意したいこと
革の鞣し方に種類があることは前に記事にしましたが、「クロム鞣し」は鞣す段階でクロムという劇薬を使っているので、食べるのは危険です。
食べたらどういう症状が出るのかまでは分かりませんでしたが、お腹が痛くなる程度で済めばラッキーなんじゃないでしょうか。
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【革知識その5】タンニン鞣しとクロム鞣しの違いについて
革製品を選ぶとき、一番最初に気になるのが鞣し方の違いではないでしょうか。 タンニン鞣しはエイジング(経年変化)をする クロム鞣しはエイジングをしない というのが一般的ですが、他にも両者の違いはたくさん ...
また、「タンニン鞣し」なら、かろうじて食べられるみたいですが、オイルドレザーなどの後から油分を足している革は食べないほうが良いと思います。
というか、ほとんどの革製品にはメンテンナンスとしてオイルが塗られているので、口にする際には相当気をつけて下さい。
煮れば多少はオイルもマシになるでしょうけど。
というか、革を煮ればどうなるのか試したことが無かったのに今気がついたので、今度革を煮る記事を書いてみますね。ふふふ。
身近な革製品、ベルト
財布やブーツと違って、縫い糸の無いベルトは食べやすさでいうと抜群に良いですね。
なので、万が一飢餓に瀕している状態で、革を食べなければいけなくなったならベルトが断然オススメです。
というか意外とイケそうなので、これからは僕もガジガジとカジッてみようと思っています。使い込んだベルトなら柔らかくてなっていて、生でも全然余裕ですしね(笑)。
そういえば小学校の頃は、ランドセルの肩掛け部分をよく噛んでいたのを思い出しました。
たまにベリっと剥がれて来るんですけど、それを飲み込んだような・・・そうでないような・・・・・・。もっと味わってみたら良かったですね。
まとめ
革製品に使われている革は
- 薬品を使って鞣されている可能性が有るので出来るだけ食べない
- 人体への影響の度合いが分からないので最終手段とする
といった感じで、食べられるとは思いますが食べないほうが良いとの結論です。もし食べてしまっても責任は終えませんからね。
もともと革製品に使われている革は食用として作られていませんから、本当に危険なので食べるのはやめたほうが良いです。
もし緊急事態でどうしても革製品を食べる時が来たのなら、最低でも「ベジタブルタンニン鞣しの革」を食べて下さいね。
また、室内犬を飼っている家庭でベルトを噛じられたりという話をよく聞きますが、犬になめし革をかじられるのもヤバイです。
ここまでの流れで分かっているでしょうけど小型犬になめし革は毒の塊みたいなもんですから、お腹を壊す原因になっちゃいますね。
あ、そうだ。
どうしても革を食べたければ犬用のオヤツで出ている牛革ガムを食べちゃうと言う手がありますね(名案)。