革財布に使われる革の種類 鞣し(なめし)編
革の種類ってたくさんありますよね。
元の生き物の種類によって呼び方が変わりますが、革を取る場所によっても変わるし、鞣し方によっても変わってくるんですよ。さらにタンナーが変われば名前が変わるし、メーカーに卸されてから変わる場合もあって、何が何やらさっぱり。。。
という訳で、革の基本的な知識として革の鞣し方から紹介して行きます。
鞣し方の種類
生きた状態の皮から、適切な処理をして革へと変化させることで革財布などの製品へ使えるようになります。
この皮→革へと変える工程のことを「鞣し(なめし)」と呼びます。
革を鞣すことができる工房のことをタンナーと呼びます。日本では栃木レザーが有名ですね。
タンニン鞣し
俗にいう、アメ色に経年変化する革です。
お茶に代表されるタンニンで革に鞣します。昔ながらの製法で、手間暇が掛かる上に大量に作れないので値段が高いです。
厚みが出せるのが特徴で、キズや血管、毛穴など牛が生きていた時の名残が残っています。
タンニンで鞣された無加工の革のことをヌメ革と言います。
ナチュラルカラー以外にもカラーヌメ革がありますが、大体がアメ色~黒っぽい色へ変化する傾向にあります。
何と言ってもレザーウォレットに無くてはならない革でしょう。
クロム鞣し
薬品で鞣すので、大量生産に向いています。国内に流通している革で本革と言えば、ほとんどがクロム鞣しになります。
タンニン鞣しと違って、薄く柔らかく鞣すことが出来るので、たくさんの用途に使われます。ソファなどの大型家具から、革靴、バッグまで身近に溢れています。
ヌメ革と比べて、丈夫で手入れが不要な分、経年変化しにくい革と言われていて大きく変化しないのが特徴です。
クロムタンニン鞣し(混合鞣し)
クロムで鞣したあとに、タンニンで鞣します。私の大好きなクロムエクセルレザーという革も混合なめしです。
丈夫さも必要だけど、アジも出て欲しいという場所に使われています。ブーツやベルトなどに良く使われていますが、レザーウォレットではあまり使われません。
クロム鞣しとタンニン鞣しの比率によってガラッと変わってくるので、タンナーによって性質が違います。
タンニン鞣しとクロム鞣しはどっちがいい?
バイカーズウォレットのようにゴツくて分厚いレザーウォレットなら絶対にタンニン鞣しのほうが良いです。というか、激安のノーブランド品は知りませんが、大体の財布にはタンニン鞣しの革が使われています。
クロム鞣しの方はピンきりですが、高級な革財布にもよく使われています。薄く軽く作ることが出来るので、スーツの内ポケットに入れるような財布はクロム鞣しのほうが向いていますね。
という訳で、
それぞれの特性を理解して、自分だけの最高にカッコイイ財布を手に入れて下さいね