丈夫で堅牢、そして使い終わったら最後は土に還る。
そう、あまり知られていませんが、本革はエコ素材です。
とくに牛革は本来捨てられるべき素材を加工しているため、金属や石油系素材とは違い地球に優しい素材なわけです。
さらにいえば、丈夫で長持ち、これ以上にないぐらいミニマリスト向けの革財布。
今回はそんな本革製の薄い財布を集めてみました。
安い本革はエコじゃない!?
「革ってエコ素材なの?」
これSDGsやサステナブルという言葉とともに話題になってるんですけど、結論をいうと有名タンナーの革は大体OK、反対にノーブランド激安革はエコじゃないことがあります。
というのも、原因は革を鞣す工程にあります。
革を鞣すのには大量の水を使いますが、鞣したあとの排水が問題になってきます。
そして、革の費用のうち大半は、鞣すときに出た工業排水の浄化費用になるので、水を浄化せずに排水すればその分だけ安く仕上げることができるわけです。
もちろん、有名タンナーが工業排水をそのへんの川へ垂れ流しにしていたら大問題になりますから、さすがに国ごとの環境基準をキッチリ守っているでしょう。姫路レザーの排水施設とかもすごいですよね。
当サイトが、ある程度有名な革ブランドを紹介しているのにはこういう理由があるわけです。
薄い財布の特徴
ということで、ミニマリストのあなたにぜひ見て欲しい
「実用不可の一歩手前!」
極限まで薄い財布の特集です。
今までにも小さい財布や薄い財布はたくさん出ていましたが、本革の薄い財布っていうのは数が少ないのが悩みのタネでした。
金属製のマネークリップが流行ったりして「うーん、これじゃないんだよなぁ。」と思った経験は誰にでもあると思います。
でも最近では、本革製の薄い財布を扱うブランドもたくさん増えてきたので嬉しくてしょうがありません!
薄い財布の定義とは
今回は、
「最低限の機能としてカードがちゃんと入る事」
「マネークリップではなく小銭入れもついた財布の形をしている事」
を、薄い財布の条件としています。
財布って、薄さだけを追求することも可能です。
なんなら厚さ1ミリの革を長方形に切りとってお金を挟むだけっていう、究極にシンプルな革財布を作っちゃってもいいんですよね。
だけど、そんな財布として使いにくいものを、他の財布と同じように革財布と呼んでいいのかどうか・・・?
マネークリップも厳密に言えば薄い財布の一種だと思いますけど、線引きが難しいので今回は考えないことにします(笑)。
薄い財布のメリット・デメリット
【メリット】
- 腰痛になりにくい
- 邪魔にならない
- 話題作りに一役買ってくれる
以前に、分厚い財布が腰痛の原因になるという記事を書きましたが、元から厚みが薄い財布ならケツポケに入れていても負担になりません。
(参考:知っていましたか?ケツポケの財布は腰痛の原因になるって事を )
持ち運ぶのにも便利だし、財布の中に余分なものが入らないので強制的に断捨離をしないといけません。
なので、ミニマルな暮らしをするのにこれ以上適している財布はほかに無いのです。
それに今回紹介する財布は、めちゃくちゃ薄いので話題作りにも最適!
「それどこで買ったの?」
みたいな会話のネタにも役立ってくれます。
【デメリット】
- 慣れるまで使いづらい
- 収納力がない
薄くするための色々な工夫がされていますが、そのおかげで使い勝手が犠牲になっている財布も少なからずありますよね。
慣れの問題でもあると思いますけど不器用な人にはけっこう辛いかも。
あとは普通の財布と比べるとどうしても収納力で劣ります。
そこは比べちゃいけないところなんですけど、どうしても気になってしまうところですから。
断捨離の強制執行とでもいうべき収納スペースの少なさ。
メインは別に用意しておいて、サブ財布として使うなら最強なんですけどね。
薄くて機能性たっぷりな財布はコレだ!
革財布についてダラダラと話していると何千文字でも書けちゃうのが最近の悪いクセなのです。前置きがごめんなさい、、、
では、薄い財布を取り使っているブランドの紹介に入りたいと思います。
「最強に薄いけど定義通りにちゃんと小銭が入る」
と実用的なものばかりを選びました。
というわけで、さっそく見て行きましょう!
1, アブラサス 薄い財布
アブラサス | 薄い財布 |
---|---|
仕様 | 札入、小銭入、カード、ポケット |
サイズ | 98x95x7mm |
素材 | 牛革 |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥14,950 |
今回の大本命が、アブラサスの薄い財布です!
薄い財布という商品名を付けているくらいだから、その薄さはマジで本気です。
小銭入れが重ならないように収納を別にすることで、何も収納していないときは7ミリという究極の薄さを実現しています。標準的な二つ折り財布が25ミリ前後なので、その薄さが分かってもらえると思います。
実際に使っているトコロをみるとギミックが忍者みたいでカッコイイんですよね。
こういう機能的で小さい物って、小さなラジコンヘリとかミニ四駆みたいに男心をくすぐられるので堪らないですね。
よつばと!のダンボーモデルや、オロビアンコモデルなど様々な種類があるのも魅力です。
今回紹介している薄い財布の中で、アブラサスの薄い財布はブッチ切りで人気ナンバーワン、不動の地位を確立しています!
・オロビアンコモデル
オロビアンコモデルと名付けられているこちら、じつはオロビアンコのデザイナーさんとのコラボ商品です。
海外ブランドなのに、日本が大好きなオロビアンコだからこそ実現したコラボですね。
デザイナー兼CEO(最高責任者)のジャコモ・ヴァレンティーニ氏は日本贔屓なので問題は無いでしょう。
でも、革質の違いなどは分からないので、色が違う。。。ぐらいの認識です。
これを買うなら、僕的には後述のブッテーロモデルを強くオススメしたい!
・ブッテーロモデル
イタリアンレザーのブッテーロを使った高級感のある薄い財布です。
実際に薄い財布の革質は賛否両論あるのですが、このブッテーロ仕様はすごく評判が良く満足している人が多いです。
タンニンなめしのヌメ革なので本格的なエイジングも楽しめますし、革本来の持ち味を引き出せます。
本物志向のミニマリストに使って欲しい、本気の薄い財布です。
2, M+ 二つ折り財布 piastra(ピアストラ)
M+ | 二つ折り財布 piastra |
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仕様 | 札入、小銭入、カード |
サイズ | 100x105x15mm |
素材 | ミネルバリスシオ |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥7,000 |
https://fujimaki-select.com/category/C_COMPACTWALLET/007_0027.html
M+(エムピウ)代表の村上氏が、自分が使うために作った薄型ウォレット「ピアストラ」。
「ズボンの後ろポケットに入れるための財布」というだけあって、薄さだけではなく、サイズ感も計算されて作られています。
さらに、使われているのはエイジングに定評のあるミネルバ リスシオ(バダラッシカルロ社)なので、使ってるうちにどんどんカッコよくなっていきます。
この価格帯で買える財布の中で、この仕様になっているのはかなりオススメです。
3, FRUH(フリュー) スマートショートウォレット
フリュー | スマートショートウォレット |
---|---|
仕様 | 札入、小銭入、カード、ポケット |
サイズ | 90x105x8mm |
素材 | 牛革 |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥7,000 |
フリューのスマートウォレットも人気のある財布です。
二つ折り財布をデザインそのままにして薄くしたような作りなので、買い換えても違和感なく使えるのがポイント。
アブラサスの薄い財布のようなギミックに興味が無い、純粋に薄さだけを求めている人におすすめですが、こちらの財布は小銭やカードを突っ込めば、その分だけ膨らんでしまうので気をつけて下さい。
薄さにこだわり抜いて作られた、日本人を体現しているような薄い財布ですよね。
個人的に秀逸だなぁと思わせてくれるのがジッパー部分。
薄さを追求するあまりに引き手の形まで変えてしまっています。これぞ執念のなせる技術!
通常品は値段が手頃なのが魅力ですが、カッコ良さも一緒に求めるなら、ぜひともコードバンバージョンを手に入れて下さい。
カッコ良さが段違いです。
4, AIR WALLET(エアーウォレット)
Vintage Revival Productions |
エアーウォレット |
---|---|
仕様 | 札入、小銭入、カード4 |
サイズ | 105x90x10mm |
素材 | 牛革 |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥18,000前後 |
ヴィンテージリバイバルプロダクションというメーカーが作っている薄い財布で、他にはない変わったギミックを持っています。
見た目からして変化のあるデザインですもんね。
このエアーウォレットはヌメ革を使った日本製なので、長年の使用にもしっかり耐えうる堅牢性と、お札が取り出しやすいようにスリットが付いているので、支払いの時にもたつかなくい機能性がウリです。
エアーウォレットの名が示す通り、とにかく軽さを追求しながらオシャレ心を忘れない財布ですね。
薄い財布関連の中では知名度がまったくと言っていいほど無いので、人と被りたくない、人と同じものを使いたくない、という人におすすめ。
一向に人気が出る気配がないので、持っているだけで優越感に浸れます。
5, ALBERTE(アルベルテ)札入れ
ALBERTE | 札入れ |
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仕様 | 札入、小銭入、カード3 |
サイズ | 98x86x10mm |
素材 | 牛革 |
価格 | ¥15,000 |
グラデーションの掛かった手染め革を使うことで有名なブランド「YUHAKU」が別に立ち上げたブランド、ALBERTE(アルベルテ)シリーズの中の薄い財布です。
すごく合理的なデザインでできているので、オシャレさと使い勝手を両立。
難点は値段だけなんですけど、見た目で明らかに高級品とわかる国産のエンボス型押しレザーを使っていたり、さり気なくブランドロゴの入った専用ファスナーだったりと「あ、この値段なら納得だわ。」というぐらい豪華装備です。
安っぽく見える薄い財布を使いたくない人や、見た目にこだわりたい人にオススメです。
6, Bellroy(ベルロイ) Note Sleeve Wallet
ベルロイ | ノートスリーブ |
---|---|
仕様 | 札入、小銭入、カード、ポケット |
サイズ | 103x85x10mm |
素材 | レザー |
生産国 | インド |
価格 | ¥12,000~ |
知る人ぞ知るオーストラリア発の薄い財布ブランド、ベルロイの革財布。
ベジタブルタンニンなめしのヌメ革が使われていることによってエイジングもしっかりと楽しめますし、何より薄さを損なわない幾つかのギミックによって、財布が不格好に膨らまないような仕組みになっています。
インドでの生産によって値段が抑えられているのと、最初から日本円が入るサイズで設計されているので、ほかのブランドが作っている外国産の財布みたいに一万円札だけが入らない!といった事にはなりません。
見た目は完全に札入れにしか見えないのですが、たくさんの機能がコッソリと隠されています。
ただし小銭入れはオマケみたいなもので、過度な期待は禁物です。
スキミング防止(RFIDモデル)もあり、海外旅行が多い人にも人気があるんですよ。
7, ASUMEDERU itakura
ASUMEDERU | itakura ドラーロコンパクト財布 |
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仕様 | 札入、小銭入、カード、ポケット |
サイズ | 103x83mm |
素材 | 牛革、コーデュラナイロン、YKKエクセラファスナー |
生産国 | 日本 |
価格 | ¥16,500(税込) |
昭和49年創業の老舗OEMメーカー 株式会社エリナの自社ブランド「ASUMEDERU(アスメデル)」。
そのASUMEDERUが作った薄型ウォレットが今回紹介する「itakura ドラーロコンパクト財布」なのです。
OEMだと自社生産より厳しい要求をされるということで、作りはもちろん一級品なのですが、素材もすごいんです。
使われているのは、高級皮革のワルピエ社 ブッテーロを型押しした「ドラーロ」、そこにYKKの最上級ファスナー「エクセラ」をイン!
商品説明には使い勝手にこだわったと書かれていますが、素材選びのマニアックさにも脱帽です。
この仕様をこの価格帯で買えるのはOEMメーカーならではの仕入れ力でしょう。
薄くするために札入れ部分が特殊ですが、そこさえ慣れればコスパ◎です。
まとめ
いやー、薄い財布ってこんなにたくさん有るんですね。
探せばほかにもあるんでしょうけど、やっぱり革にはこだわりたい、ということでこの数になりました。
正直いって、財布の機能性を捨てずに薄さを求めるのは難しいです。
でも、手先の器用な日本人だからこそ出来る最薄化と機能性の両立には目を見張るものがありますよね。不可能を可能にする挑戦力。
ぜひ薄い革財布を手に入れて、マニアックな世界へ足を踏み入れてみてください。