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革の知識

ヌメ革のバッグにできた水シミの落とし方!【鞄のしみ抜き】

誰でも簡単!ヌメ革バッグのしみ抜きにチャレンジしました

ナチュラルカラーのヌメ革ってどうしても水に弱いんですよね。

少しでも雨や水滴がついてしまうとすぐに水シミになって残ってしまいますから。

あのとき防水スプレーを使っておけば良かったなぁ。」と後悔したり。。。

でも、大丈夫!

水シミって消すのは結構簡単だったりするんです!

今回は、手持ちのカバンを使ってシミ消しを一通り体験したので、消し方や注意点などをシェアしますね。

おすすめ革クリームのページはこちら

ヌメ革バッグの水シミ消し体験談です!

今回、しみ抜きのために用意したのはヌメ革のビジネスバッグ。

じつはこれ、馴染みの古着屋さんにポツンと置かれてたジャンク品だったりします。

雨ジミのついたヌメ革のバッグ

画像の部分に水シミ(雨シミ?)が出来たせいで、なんと定価の10分の1の投げ売り・・・! や、安いっ!

シミが出来てから時間が経っているのでキレイになるかはカケでしたが、「これはいいネタになるかもしれない!」と思いきって購入!

わざわざ水シミを消してみたいがためにバッグを買うという思考がアレですよね、・・・反省。

でもでも、無事にこうやって記事になったことですし、まぁ結果オーライということで!笑

では、さっそくシミ消しを試していきましょう!

参考記事:【革知識1】ヌメ革はどういう革?キレイにエイジングさせるには?

水シミ消しの方法とは?

雨粒のイメージ

ヌメ革の場合は「シミ抜き」というよりも「シミ消し」といったほうが近い感じ。

鉄板なのが、

「シミが出来てしまったら、財布でもバッグでも全体を濡らしてしまう」

という方法です。

なぜなら、ヌメ革がシミになるのは、雨や水滴などで濡れて部分的に点々と色が濃くなっていることがほとんど。

なので、一部分だけじゃなく全体を濡らすことで、満遍なく色を濃くしていってシミを目立たなくしましょう、という発想です。

ちなみに「全体を水で濡らす」のは革の手入れの中でも鉄板技なので覚えておいてください。

(※この方法は手軽な反面、全体的に色が濃くなってしまう可能性があるので注意してください。)

水シミ消しで準備するものはこちら!

ヌメ革のバッグの雨ジミを消すアイテムたち

  • ウエス(雑巾)
  • 馬毛ブラシ
  • レザークリーム

上記のような道具があれば十分でしょう。画像のペネトレイトブラシは用意したけど結局使いませんでした。

ぶっちゃけると、シミを消すだけならウエス一つあれば問題ありません。

ただ、全体を水拭きしたあと、水分が乾いてしまうと革が乾燥してカサカサになるため、保湿用にクリームと、余分についたクリームを落とす用のブラシも用意しています。

あまりオススメはしませんが、革専用のクリームがなくてもニベアなどのハンドクリームがあればなんとかなります。

(※画像にクリームが2つ出ていますが、片方の残りがとても少なっているため無くなったとき用の予備で用意したものです。通常は1つあれば問題ありません。)

シミ消しの手順おさらい

ということで、シミ消しの手順を再確認しておきます。

  1. 絞ったウエスで全体を水拭きする
  2. 栄養クリームで油分を補給する

全体を濡らせばシミは消えますが、革を水に濡らすと油分が飛ぶので、濡らしたあとにクリームで油分を補ってあげる必要があります。

これがおおまかなヌメ革のシミ消し手順ですね。

① まずは、ウエスで全体を拭こう!

ヌメ革のバッグの雨ジミを濡らして取り除いているところ

ウエスを水に濡らしたあとギュギュッと硬く絞って、ウエスの水分をできる限り落としておきます。ここ大事!

それから、軽く水シミ周辺を濡らしていきます。

・・・緊張の一瞬!

あくまでそっと・・・、軽く色が付くぐらいに濡れれば大丈夫です。

最初はポンポンと叩いていくイメージから始めるといいですね。

このときになかなか濡れないからといって、強くこすりつけないでください。

水シミがつくほど乾燥している革は、水を吸うとフヤケて弱くなってしまいます。

逆に、最初から油分が多い革の場合は水シミもできにくいし、水を吸ってもフヤケにくいです。

余談ですが、革の七不思議の一つに、水を吸うと柔らかくなって、油分を吸うとパリッとハリが出る、というのがあります。

ヌメ革のバッグの雨ジミを硬く絞ったウエスで拭いたところ

画像のように、古いシミと新しく濡らした場所との間が分からないぐらいになればOKでしょう。

思っている以上に水分を吸い込むため、フワッと表面をなでるような、ポンポンと置いていくような、そんな感じでゆっくりと濡らすイメージでいくと失敗が少ないです。

ウエスを硬く絞って水分を飛ばしておけば、ジワジワとしか染み込んでいきません。

とにかく時間をかけていいので、一気にやらないことが成功の近道だと思います。

もし力がなくて硬く絞れない人は、霧吹きでウエスに少しずつ水分を足していくといいかも。

水に濡らした雑巾で拭いたあとのバッグ

ちょっとだけしか濡らさなかったので、すぐに乾いてしまいました。

少しだけ水分が残っているのでまだ薄っすらと残って見えますが、これぐらいでも遠目からみたらもうシミには見えません。

完全に乾いたら次に進みましょう。

ドライヤーで乾かすと革が痛むため、自然乾燥でじっくり乾かしてあげてください。

【ビフォー・アフター(途中経過)】

雨ジミは水で濡らすだけでカンタンに消える

水シミ取りのビフォーアフターの画像です。

かなり派手なシミでしたが、ちょっと濡らすだけでこんなに変わるもんなんですね。驚きです!

長年放置されていた水シミだったから「これぐらいじゃ消えないだろう・・・」と思っていましたが、いともアッサリ消えてしまいました。

気負ってメンテに挑んだだけに拍子抜けです。

部分的に色が変わって気になる人は、バッグ全体も濡らしてあげましょう。全体的に色が変わって落ち着きます。

▼さて、ここからはクリームでケアしていきますよ!

ヌメ革のシミを抜いたらクリームを塗ります

シミ抜きと同時に油分も抜けてしまったため、クリームを塗っていきます!

先ほども文中で軽く説明しましたが、クリームを2つ用意しているのはバッグの面積が大きいせいです。足りなくなったときの予備用です。

並べられたコロニルのディアマントクリームとシュプリームクリームデラックス

レアなツーショット

画像右側のディアマントクリームは廃盤になったレア品です。

後継品はシュプリームクリームという名前に変わったのですが、見た目は一緒なのに香りが違ってたりします。

とはいえ、使い心地はそんなに変わらないため、まずディアマントクリームを使い切ってから、シュプリームクリームに切り替えて行きたいと思います。

ちなみにレザークリームならなんでもいいので、手元にあるやつを使ってください。

レザークリーム以外でも油分が補給できたら問題ありませんが、配合されている油分の量によって色味が濃くなるものがあります。

逆に色を濃くしたいならヴァセリンをベタベタに塗って1週間放置する、などの裏技もあったり。

その他の革クリームについてはこちら

バッグに革クリームを塗っていきます

ヌメ革のバッグにシュプリームクリームデラックスを塗ったところ

まずは目立たないところからいきます!基本です。

クリームも水拭きのときと同じで、使うと少しだけ革の色味が変わってしまいます。

そのため、底面など普段見えない場所で様子を見ながら少しづつ塗っていきましょう。

バッグ自体が乾燥気味でクリームをよく吸うため、ちょこっと塗ってはブラシで均等にならしながら塗っていくといい感じになりました。

※焦らずに、少しずつ薄く塗っていくのが失敗しないコツです。

ちょっとはみ出したっ!!

ヌメ革のバッグにクリームを塗布していたらはみ出した

気を付けていたつもりですが、少しはみ出してしまいました。はみ出したところの色味が違うのが分かりますか?

幸い、今回は全体的に手入れをする予定なので問題ありませんでした。

ですが、一部分だけクリームを塗るつもりなら、マスキングをしたり、塗装用のハケや筆を使って丁寧に塗った方が良さそうです。

全体にクリームを塗り終わりました

ヌメ革のバッグにクリームを全体に塗り終わったあと

というわけで、バッグ全体にクリームを塗り終わりました。

本当はもう少し細かく作業工程を載せていくつもりでしたが、夢中になって作業をしていたために画像がコレしか残っていませんでした。すみません。。。

クリームを使った量は、全体を2度塗りしてシュプリームクリームのちょうど半分ぐらいでしょうか。

まだクリームを塗ってすぐの状態なので、色が濃いままですね。

今回使ったシュプリームクリームは乾いてきたら色味が落ち着いてきます。

クリームが乾いたら艶出ししよう!

ヌメ革のバッグにクリームを全体に塗り終わって艶出ししたところ

クリームを塗り終わって乾燥させたあとは、楽しい楽しいツヤ出し作業!

まんべんなく馬毛ブラシでシャカシャカと擦っていくと、ツヤツヤになっていきます。

ビジネスバッグをピカピカに光らせるのもどうかと思ったので、今回は半ツヤぐらいで抑えています。

※シュプリームクリームはツヤがでるタイプです。ツヤが苦手な人はマスタングペーストなど艶出し効果の薄いクリームを使うとマットに仕上がります。

ヌメ革のバッグの雨ジミがあった場所にクリームを塗ったところ

最初に雨ジミのあった場所ですが、完全に水シミが消えました。もうどこにあったのかすらわかりません。

ネタにならなくて本当に残念です。

カラカラの状態にクリームで油分を補充したため、最初から比べると少し色が濃くなっていますが無問題。

これがまたビンテージっぽくてすごくカッコいいんですよ。鼻血出そう・・・!

ヌメ革にクリームを塗るとこれぐらい色が変わるよ

ヌメ革のバッグにクリームを塗る前と塗った後の色の差

クリームを塗る前と、塗った後の色の変化です。

今回のバッグは手入れ無しのカサカサ状態で手に入れたので、クリームを塗ることによって元の色味に戻ったというのが正解かも。

がんばりマッスル!

しみ抜きから二日後のバッグの画像です。

クリームに含まれていた水分が抜けてきて、色味が落ち着いてきていますね。

これぐらいになれば普通に使っていても問題ないと思います。

まとめ

シュプリームクリームで手入れ後のヌメ革のバッグ

ということで、ヌメ革のバッグの水シミ消しが完了しました!

水ジミも消えたし、手入れも終わったので大満足です。

もし身近に水シミができたせいで使っていない革バッグや革財布があれば一度試してみてください。

ただ、今回は何事もなく普通に終わりましたが、素材によっては問題が起こる可能性もあります。

もしシミ消しをする場合は、必ず目立たない場所で一度試してみてからにして下さい。

あと、探せば革専門でしみ抜きをしているお店もあるので、大事なものはそういう専門店に頼んだ方が無難だと思います。

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