姫路が誇る最強の馬革タンナー「新喜皮革」さんのイベントで、工場見学をさせてもらったのでレポートします。
いやほんと、見学できたのはたまたま偶然だったのでラッキーでした。
色々なタンナーさんに見学に行ってますが、新喜皮革の内部を見られる日がくるとは思いませんでした。
ピット槽や、加工前のコードバンを見られてとても幸せでした。眼福。
関連記事:【革知識3】気をつけて!知っているようで知らないコードバンの話
工場内の見学が楽しすぎる!
新喜皮革さんでは毎年3月ごろにアウトレットセールをやっていて、そのタイミングに合わせて一般の工場見学も募集されていましたので潜入してきました。
工場見学ができる機会なんて滅多にない大チャンスです。写真も(一部を除いて)自由に撮っていいなんて最高です!
メモを取りながら進んでたのに、あとから見ても写真との整合性が取れませんでした。泣
なので、ふんわりとした解説ですが許してください。最初は脱毛のドラム↑です。たぶん。
さて前置きもそこそこにしておいて、さっそく工場内部に入っていきましょう。
人が多かったので写真がほとんど撮れませんでしたが、雰囲気だけでも感じていただければ、と思います。
これが何の機械なのか思い出せませんが工程的にみて、皮の水分を絞る機械か、シェーディング(皮の厚みを揃える)の機械のどちらかだと思います。
皮を鞣すのって水をたくさん使うんですけど、初期工程になればなるほどたくさん水を使うため、この辺りは床がビチョビチョです。
汚れてもいい靴を履いていくことをオススメします。
これがピット槽ですね。
新喜皮革さんのピット槽は地面から上に出ているタイプです。※2階から写真を撮りました。
水の入れ替えが便利な反面、温度管理が難しいとかで、地面から上に設置するのは全国的に見ても珍しいそうです。
皮から革へバトンタッチ
工場内の階段を上がって二階にいくと、革に加工されたコードバンと出会います。
無い無いって言われてるのに、こんなにあるのか・・・。
そこらかしこにコードバンが置かれてます。
触っても怒られません。正直、めちゃくちゃ興奮しました。これはヤバイ!
もうホントに何十枚もあります。
新喜皮革さんでは、フランス産の馬革を使っていると言ってたような記憶がうっすら残っています。
なるだけ人が入らないように写真を撮っていますが、実際にはこんな感じでわちゃわちゃしながら進んでいきます。
さすがに工場見学までくる人たちなので、みんな革について熱く語り合っています。
馬革の下に眠っているコードバン層を触らせてもらえました。
たしかに触ってみると違いは一目瞭然です。
こんなに貴重な体験ができるなんて本当にラッキー!感謝です!!
コードバンは磨きが命
出来上がったコードバンにグレージングをかける工程も見せていただけました。
ツヤツヤに仕上がっていく過程は、何度見ても感動しますね。
気がつけば周りがキレイに
最後は出荷場でしょうか。色々な革がたくさん並んでいました。
工場見学の最初、皮を脱毛していた場所から比べると、相当キレイな環境になっているのが分かるでしょうか。
そう、ここが最終工程なのです。楽しかった工場見学もここで終わりです。
最初から最後まで、最高にハイな気持ちで見ることができました。
タンナー見学って本当に面白いですね。とくに今回はコードバンの制作過程を見れて幸せでした。
最後に明かされましたが、なんと案内して頂いた方はあのウォームスクラフツのデザイナーさん!!
「それを知ってたら聞きたいことが山程あったのにぃ!」ってことで次回、再挑戦します!
豆知識:タンナーは水が命
こうやってタンナー見学をしていると、いつも川が近くにあるのに気が付かされます。
じつは、革一枚を鞣すのに水が1トン必要だといわれるぐらい、水をたくさん使うのです。(受け売り)
ほかにもタンナーに必要な条件はいくつかありますが、その中でも水はすごく重要なポジションを占めているんですね。
続いて、新喜皮革の「レザーフェスティバル」レポート
工場見学が終わったら、次はアウトレットということでイソイソと販売会場の中へ入っていきます。
軽く出店も出てたりして、まるでお祭りですね。
アウトレットの販売会場は画像右上の2階、階段を登ったところで行われています。
中に入ると熱気がすごい!ラジオのパーソナリティ?みたいな人がずっと喋り続けています。
入り口付近のドーンとコードバンが並べられているコーナーがすごかった。
さっきまでたくさん見てきたコードバン色付きになってこんなに・・・、しかもアウトレットなので安い!!
大きさにもよりますが、一枚3000円ぐらいからありました。
端革も、こんなにざっくばらんと置かれていて、さすがタンナー主催の販売会!とビビります。
いたるところに革が置かれています。
新喜皮革さん以外にもタンナーさんが出店していて、牛革も普通に売ってました。
とにかく目に入る情報が多すぎて整理しきれません。ああ、3日ぐらい彷徨いたい。。。
あまり販売会場の話をするのもアレなので、興味のある人は来年のレザーフェスティバルにぜひ参加してみてください。
会場の地図を載せておきます。
あ、そうそう、ウォームスクラフツマニファクチャーのアウトレットもあったので狙い目かもしれません。
ただし会場では現金決済オンリーです。カードは使えないので注意してください。
まとめ
このように、僕たちのような一般人がタンナーに入れるのは物凄いチャンスだと思います。
工場見学自体は時々募集しているようなので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
※今まではアウトレットセールという名前だったようですが、2018年度から「レザーフェスティバル」に名前を変更したらしいので検索するワードに注意してくださいね。
というわけで、新喜皮革さんの工場見学&レザーフェスティバルのレポートでした。
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