スエードとヌバックの違い (1)

【革知識4】ヌバックとスエードの違いを答えられますか?起毛革のまとめ

更新日:

サラサラとした手ざわり、上品な質感、ああ・・・起毛革って本当に良いっ!

身近でもたくさん使われている起毛革。でも、じつは種類がたくさんあることは知られていません。

スエードもヌバックもベロアもキップスキンも、それぞれ別物なんですよ。

今回は、革の種類や、起毛のさせかたによって呼び名がコロコロと変わる、起毛革のお話です。

 

起毛革の種類

スエードとヌバックの違い (2)

  • ヌバック(Nubuck)・・・おもに牛革
  • スエード(suede)・・・おもに豚革

起毛革として覚えておきたいのはこの2つ!

どちらも、普通の革にバフがけ(ヤスリがけ)して作られています。特殊な製法の革ではなく、加工してつくられた革なんですね。

一般的に普及しているのはスエード、あまり見かけなくて高級なのがヌバックです。

ちょっと理由は不明なんですけど、スエードは豚革、ヌバックは牛革で作られることが多いんですよ。

 

削り方で差がでるよ

起毛革はヤスリがけによって表面を毛羽立たせるのが一般的ですが、紙ヤスリと金属ヤスリによって仕上がりに差が出るようです。

違いを確かめた事はありませんけど、紙ヤスリの方が仕上がりがいいと言われています。そのうち試してみますね。

 

※ちょっと待った!革の表と裏の話を忘れちゃいけない!

スエードとヌバックの違い (7)

スエードとヌバックの説明に行く前に、ちょっとだけ革のオモテとウラを解説させてください。

  • 表のことを銀面(ぎんめん)
  • 裏のことを床面(とこめん)

革にたずさわる仕事をしている人は、革の表と裏のことを上記のように呼びます。

ヌバックは牛革の銀面・・・つまり表側をバフがけした革。

スエードは豚革の床面・・・つまり裏側をバフがけした革。

ということになるんですね。

ここが分かっていると、この先の説明が楽しく読めるはずです!

 

まずはヌバックの話しから

スエードとヌバックの違い (6)

このサイトへ「ヌバック」という検索ワードで来る人が多いので、まずはヌバックの説明からしていきますね。

おもに「牛革の銀面(面)」をバフ研磨(ヤスリがけ)して起毛させて作られるヌバックレザー。

革の表側に当たる部分の銀面を荒らしているため、スエードに比べて丈夫だといわれています。※鹿革の銀面を荒らしたバックスキンもヌバックの友だちです。

牛革なので、スエードよりも値段が高くなる傾向にあります。つまり、ヌバックは起毛革の中でも高級な革なんですよ。

しかしその反面、汚れ耐性のなさが目立ちます。

起毛革全般に言えることですが、日光や油汚れに弱いため、大事に使うなら防水スプレーを忘れてはいけません。

 

エイジング(経年変化)がカッコイイからか、革財布によく使われるのはこちらのヌバックです。

とくにオイルヌバックのエイジングはめちゃくちゃカッコイイです!痺れます!!

 

※ヌバックの語源:名前が訛った(なまった)説

  • newbuck(ニューバック)が訛ってヌバックになった説
  • neobuck(ネオバック)が訛ってヌバックになった説

現在、ヌバックの語源は2種類あります。気になって海外サイトとかもかなり探してみたのですが、全体的にフワッとした印象でした。
唯一、フランスのWIKIで「たぶん新しいスエードという意味で使われたのでしょう。」という記述を見つけたので前者のほうが有力かも!?という感じでしょうか。※真偽不明です

 

・ヌバックの使い道

ヨーロッパでは丈夫で手ざわりが良い特性を生かして高級家具へ使われることもあるようですね。

ほかにも、靴やブーツ、ハンドバッグ、またスエードと違って革財布にも使われます。

 

▼ココマイスターのナポレオンカーフシリーズとセトラーのオイルドヌバックは鉄板ですね。

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▼また、YUHAKUのツイツイシリーズではきめ細かいカーフヌバックが使われています。

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スエードの特徴

スエードとヌバックの違い (8)

さて、ヌバックのライバルといえばスエード。というか、一般的に起毛革と言えばスエード!というぐらい認知度の高い革ですね。

その特徴は「豚革の床面(側)」にバフがけ(ヤスリがけ)をして毛羽立たせていること。

スエードは、薄く削れば削るほど強度が落ちるかわりに、キレイで安定した起毛になります。

そのため高級なスエードは薄くてしなやかです。

ただし、こちらの素材もヌバックと同様に汚れやすいというデメリットがあります。

汚れ防止のためには防水スプレーが必須なんですよ

 

※スエードの名前の由来は手袋

スエードの由来には諸説ありますが、一番有力なのはこちら。
フランス語で「gants de Suède(ガンツ・デ・スエード)」つまり、スウェーデンから来た女性用の手袋から名前を取ったと言われています。

スウェーデンから来た手袋は起毛素材を使った贅沢な高級品。なので、そこから言葉が一人歩きして起毛革=スエードと呼ばれるようになったそうです。

 

・スエードの素材になるのは豚革

革好きなら誰もが気になる素材の話。

スエードにはクロム鞣しの豚革が使われます。

ほかにも山羊、牛、鹿、羊などが使われることがあるようですが、ほとんど使われることはないようです。見つけたらレアですね。

「スエード=豚革」という認識でOKです。

 

削り方で差がでるよ

起毛革はヤスリがけによって表面を毛羽立たせるのが一般的ですが、紙ヤスリと金属ヤスリによって仕上がりに差が出るようです。

僕自身が違いを確かめた事が無いのでなんともいえませんが、紙ヤスリの方が仕上がりがいいと言われています。

同じスエードでも仕上がりに差があるように思っていましたけど、こういう理由があるからなんですね。

 

※豆知識:その他の起毛革の特徴など

スエードとヌバックの違い (4)

スエードとヌバック以外にも有名な起毛革を一部紹介しますね。

  1. ベロア
  2. バックスキン
  3. セーム革

↓でサラッとですが、特徴を説明してきます。

 

1,バックスキンの特徴

「BUCK SKIN(バックスキン)」つまりオスの鹿革という意味です。

しかし、そこから転じてヘラジカの革をネイティブインディアンと同じ方法で鞣した革を指すようになりました。

耳で聞くと「BackSkin(革の裏)」に聞こえるので、スエードと同じ起毛革という意味合いでも使われます。

ちなみに、日本ではバックスキンの使い方がかなり複雑で、鹿革を起毛させたもの、鹿革そのもの、スエード調のもの、色々と混同されて呼ばれていますので気をつけて下さい。

アメリカでのバックスキンは鹿革として、起毛の有無は関係なく使われていました。eBay調べ

 

2,ベロアの特徴

スエードと同じく革の裏側をバフがけしたものですが、ベロアの方が毛足が長く滑らかです。

ですが、スエードと違ってあまりメジャーな素材ではありませんね

ドイツではスエードの中の一部として「品質を表す言葉」の代わりに使われているようです。

日本だと、スエードとの使い分けがすごく難しいんじゃないかな、と思います。

 

3,セーム革の特徴

セームは、多孔質なので水をたくさん吸う性質があります。

なので普通の革とは違って、車を洗車したあとの拭き上げなどに使われる実用的な革素材です。

もともとは、鞣したカモシカの革を起毛させた皮革素材のことでしたが、いまは羊やヤギ、ブタを加工した革もセーム革と呼ばれています。

吸水性のいい起毛素材(合皮含む)の事が、すべてセーム革と呼ばれているようです。

洗車グッズとして合皮セームもたくさん出ていますが、本革セームはやはり人気がありますね。

スエードとヌバックの違い (10)

(※キョンという小さな鹿の革を使った「キョンセーム」が高級品とされています。)

 

合皮の起毛革もすごいのがあるよ!しかも高級品!!

スエードとヌバックの違い (9)

靴や服飾、小物に使われることはほとんどありませんが、豆知識として紹介しておきます。

  • 日本ではエクセーヌ
  • アメリカではウルトラスエード
  • ヨーロッパではアルカンターラ

と呼ばれている「東レ」が作った合成皮革がすごいんです。

世界中の高級車に使われている高価な合皮で、今まで安っぽい響きだった合皮のイメージを一新しました。

耐久性や耐光性・難燃性が極めて優れており、通常の本革スウェードや合成皮革と比較しても手入れに手がかからないように留意されている。このような優位点から、高級車の内装に比較的本革を多用するヨーロッパでは1980年代になってから、維持に手間を必要とする本革にとって代わる高級素材として徐々に普及していった。 ~中略~ メルセデス・ベンツBMWアストンマーティンなど、多くメーカーで内装生地として使われている。

Wikipediaより引用

人工的に作られた起毛革なのに、本物よりも汚れに強く手入れが必要ありません。

なので、とくに車業界で人気が高いんですね。

 

まとめ

スエードとヌバックの違い (3)

いかがでしょうか。スエードとヌバックの違い、そして他の起毛革の世界が分かりましたか?

革の世界は、専門の学者さんがいなくて定義が曖昧な世界です。

もしかしたら、世界のどこかではスエードとヌバックの意味合いが逆転しているところもあるかもしれません。

そういうところも全部含めて、革って面白いんですよね。

それではまた次回。

 

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