革財布の醍醐味、それは定期メンテナンス!
ですが、革財布に手入れが必要だと知っている人って意外に少なくて、カサカサのまま財布を使っている人も多いですよね。
そこで今回は、そんなカサついたブライドルレザーに潤いを取り戻すためのメンテナンス方法を伝授します。
準備も含めて全部で20分掛からないぐらいの簡単な手入れなので、普段から手入れを指定ない人は、ぜひ試してみて下さい。
というわけで、ブライドルレザーのメンテナンスいってみましょう!失敗しないポイントもちゃんと解説しますね。
ブライドルレザーのメンテナンス講座
ブライドルレザーはタンニンなめしの革なので、定期メンテナンスが必要になります。
馬具用として生まれたブライドルレザーは堅牢だという話が先行しているために、手入れはいらないと思われがちですが、誤った認識ですね。
今回、手入れをするのは、職場の後輩の財布、「Whitehouse Coxの三つ折り財布」です。
モテ財布として定番の財布ですが、さすがにこんな小汚い財布を人前で見せてもモテないでしょう。
財布も泣いているようなので早速キレイにします!
ブライドルレザーのメンテ術
というわけでメンテナンスに入りたいのですが、その前に、まずはブライドルレザーの知っておかなければいけないポイントの説明をしますね。
堅牢な革で知られているブライドルレザーですが、じつは水分に弱い革なのです。
ブライドルレザーは製法上、ブライドルグリースという油脂を染み込みやすくするために革の銀面(表面)を削っています。
新品の時は、グリース成分が革内部に残っているので大丈夫ですが、時間が経つにつれて油分や微量に残っていた水分が抜けて乾燥してきます。
なので財布が乾燥した状態でクリームを塗ると、スポンジが水を吸収するように、財布がクリームを吸収しやすくなっています。
つまり、お手入れを始める前の財布の状態によっては、クリームをガンガン吸い込むので、むやみやたらにベタベタ塗ってしまうと財布がダメになってしまう可能性があります。
油分のみのクリームやオイルであれば、革が柔らかくなることはありませんが、水分を含むと革の耐久力がガクッと落ちるので気をつけてください。
メンテナンスの前準備
手入れで必要な三種の神器はこちら。
- シュプリームクリームデラックス
- マイクロファイバータオル
- 馬毛ブラシ
ぶっちゃけると、上記3点の中で馬毛ブラシは持ってなければ省略してもかまいません。様式美というやつです。
馬毛ブラシは細かな汚れを掻き出すために使います。※間違っても硬いブラシを使うことがないようにしてください。
また、マイクロファイバータオルは磨くときに使うだけなので、着なくなったシャツの切れ端とか、ストッキングなどの柔らかい布素材であれば十分代用可能です。
まずはブラッシングでホコリ取り
まず一番最初は、入念に縫い目、コバ周り、マチ部分をブラッシングをしてホコリを取りましょう。
革靴だとブラッシングは必ず必要ですが、革財布の場合はそこまでホコリがたまることもないので、してもしなくても大した問題はないと思います。
今回、ブラシの出番はここだけなので、持ってなければ無理をして買い揃える必要もないですしね。
乾拭き・水拭き
メンテナンス前の注意ポイントで水分に弱いと書きましたが、今回の財布は1年間まったくのノーメンテで使われてきたものです。
なので物理的な汚れを落とすために、ギュギュっと硬く絞ったクロスで水拭きをしました。
なんか本当、ものすごく汚かったんですよ・・・。
どれぐらい汚れていたのかは、上の画像を見てもらえれば分かると思います。
本当に優しく撫でるようにしか拭いていませんが、それでも新品だったクロスがここまで汚れてしまいました。
アルコールティッシュなどは塗料が抜けることがあるため、水拭きが鉄則です。
クリームは薄~く塗ろう
今回使った、コロニルのシュプリームクリームデラックスは伸びのいいクリームなので、薄く塗るのに適していますね。
1つ買えば数年持つし、ほとんどの革製品に使えるのでレザーメンテナンスでは必須アイテムです。
クリームが自然由来の成分からできているのでケミカル臭がしないのも好印象です。
指先にチョンッと付けてから塗れば、ペネトレイトブラシのような専用ブラシを使わなくても、十分に薄く塗ることができます。
革の表面を滑らせるような感覚で、円を書くようにクルクルと塗り込んでいくと、すごく自然な仕上がりに。
クルクル塗りだと後から一部分だけ濃くなったりしないため、仕上がりがとても気持ちいいです。
内側にも忘れずにクリームを塗っておきましょう。明るいカラーの内装だと、どうやっても汚れが目立つのが辛いですね。
外側ほどダメージは受けていなかったので、ササッと終わらせておきました。
もし汚さずキレイにエイジングさせたいなら、使い始める前に撥水スプレーなどを使って保護しておくとこんなに黒ずんだりしません。
乾拭き
普段の財布メンテなら塗り込んだクリームが乾くのを待つのですが、今回のように薄くクリームを塗っただけなら、すぐに乾拭きできる状態になってると思います。
ここの光らせ方で性格が出ます。思う存分光らせましょう。
輝きが足りなければもう一度クリームを薄く塗って乾かして、また磨いてみてください。一段ツヤが深まります。※やりすぎ注意
自分好みの仕上げ方を見つけるのも、革財布メンテの楽しみの1つです。
完成!
ということで手入れをして、ノーメンテの革財布をここまでキレイにすることができました。持ち主の後輩も大満足です。
※画像では分かりにくいですが、最初の状態から比べると相当キレイになっています。
後輩は、財布を1年毎に買い直していたそうなので、これを機に長年愛着を持って使って欲しいと思います。
ていうか、この財布の汚れ具合でまだ1年しか使ってないことに驚きです。ヤバイ・・・。
まとめ
気を付けるポイントはたった1つ
- とにかく薄くクリームを塗ること
これさえ守れば問題なくメンテができます。
ただし、長い間ノーメンテの財布は一回の手入れで全て終わらせようとせずに、何回かに分けて様子を見ながら段階的にケアして下さい。
また、Whitehouse Coxにはブライドルレザー専用のクリームもあるので、不安な人はそちらを使うのも良いと思いますよ。
ということで、メンテナンスお疲れ様でした。
また次回。
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